フリーランスなら絶対提出!開業届は節税でお得になるための必須提出書類!

目次
  1. 1. そもそも開業届って何?
  2. 2. フリーランスの屋号を決めておかないと、書くときに悩むよ!
  3. 3. 開業届を出さないとフリーランスになれない?
  4. 4. 開業届を出していると受けられるフリーランスとしてのメリット
    1. 4.1. 青色申告
    2. 4.2. フリーランスなんだけど、複式簿記書けないって人は…
    3. 4.3. 小規模事業共済
  5. 5. 失業給付をもってからフリーランスになろうとしている人は要注意
    1. 5.1. 再就職手当は、フリーランスでももらうことができる!
  6. 6. まとめ

フリーランスになる時によく耳にする「開業届」。その名前からして、フリーランスを始める時に必要になりそうな書類ですが、実は提出してない人も多いのではないでしょうか?「出してないとまずい?」「出したらどういうメリットがあるの?」というような質問にお答えします。

そもそも開業届って何?

開業届とは、個人事業を開業したことを税務署に申告するための書類で、正しくは個人事業の開廃業届出書という名前の書類です。

フリーランスとして開業する人が記入し、所轄の税務署に提出します。自宅がフリーランスとしての作業場所となる場合、自宅がある地域(市区町村)を管轄している税務署に提出します。

通常は、税務署に出向き、備え付けてある開業届の用紙に記入してそのまま提出すれば OK です。また、国税庁のサイトにも、用紙の PDF 版があります。用紙の書き方も丁寧に解説してあるので、事前に目を通しておくと良いでしょう。

フリーランスの屋号を決めておかないと、書くときに悩むよ!

1 つ大事なポイントがあって、開業届には屋号を記入するところがあります。何も考えずに税務署へ出向いて開業届を書こうとして、屋号のところで悩むという人も多いみたいです。

ま、提出しなくても罰則のない書類なので、屋号書かなかったとしても問題はないのですが、後から屋号をつけたくなった場合、書類の再提出が必要なので、どうせなら最初から屋号を考えておいたほうがいいです。

屋号って何? ってな方は下記の記事をご覧ください。

開業届を出さないとフリーランスになれない?

冒頭でも触れましたが、実は開業届を提出しなくてもフリーランスとして活動することはできます。特に提出していなくても、罰則規定などはありませんので、安心してください。

しかし、開業届を出さないと以下のようなメリットを受けることができなくなってしまいます。

  • 青色申告
  • 小規模事業共済

詳細はこの後説明しますが、フリーランス生活の上でこれらのメリットは経済的に大きな助けになります。

なので、これからフリーランスになる方も、既にフリーランスだけど、まだ開業届を提出していない方も、これを機会にぜひ提出してくださいね。

開業届を出していると受けられるフリーランスとしてのメリット

青色申告

青色申告とは、所得税の確定申告に定められた制度の一つです。

  • 複式簿記で記帳していること
  • その記帳に基づいて申告すること

を行うと、青色申告の制度を受けることができます。

この青色申告、通常の申告(白色申告)と比べ、最大で 65 万円分の所得控除を受けられます。

65 万円控除といっても、どれくらい税金が安くなるのかピンと来ない人も多いと思います。

スモビバ!のかんたん税金計算シミュレーションを使って、ざっくり試算してみましょう。

所得 400 万 所得 600 万
白色申告納税額 1,062,000 円 1,854,000 円
青色申告納税額 838,000 円 1,596,000 円
差額 224,000 円 258,000 円

このように、青色申告をしていると払う税金の額が圧倒的に安いんですね。所得 400 万で、22 万、600 万で 25 万も安くなります。イコール、手元に 20 万円以上の現金を残せることになります。これは大きい。

しかし、この青色申告、開業届を出していないと、青色申告の申請書を出すことができないのです。

従って、青色申告でしっかりまとまった額のお金を手元に残したい人は、青色申告をするためにも、開業届はしっかり出しておきましょう。

フリーランスなんだけど、複式簿記書けないって人は…

青色申告には複式簿記という記帳の仕方が求められるのは先述の通りです。で、この複式簿記ってのが少々厄介です。

複式簿記は、経理の知識がある人ならともかく、一般の人にはとっつきにくい代物で、一人で初めて記帳するには、戸惑いや間違いも多いものです。

が、しかし現代には便利なものがあります。それは、クラウド会計ソフトです。

クラウド会計ソフトは、Web サービスなので、ネットがつながったパソコンがあれば、誰でも簡単に複式簿記がつけられます。

ネットバンクやクレジットカードと連携させることにより、入ってきたお金と使ったお金も自動的に記帳することができます。

あとやることといえば、領収書の入力ですが、これもスマホのカメラで撮影すれば、AI が代わりに入力してくれます(たまに入力ミスがあったりするので、そこだけは要修正ですが)。

そんなクラウド会計ソフトは、以下の3つが有名所なので、どれかを契約すれば OK です。費用は年間で数千円程度。青色申告の節税効果を考えれば、払って損のない金額ですよね。


小規模事業共済

小規模事業共済とは、中小機構が運営している共済です。その名の通り、個人事業主(フリーランス)か小規模企業の経営者しか入る事ができない共済で、次のような特徴があります。

  1. 掛け金は経費扱いになる
  2. 受け取りは、退職した時か、事業を廃止した時
  3. 掛け金は月 1,000 円から 70,000 円の範囲で自由に設定(500 円刻み)
  4. 契約期間中、掛けた総額の範囲内で借り入れをすることができる。

この、1 つ目の掛け金が経費扱いになる、という点が大きなメリットです。最大額の 70,000 円/月を掛けた場合、年間で 84 万円の経費となります。

一方で、掛けたお金は事業を終了した時にしか返ってきません。

その点をデメリットに感じる人もいるかもしれませんが、その代わりに借り入れすることができます。

例えば、5 年間毎月 5 万円を掛けた場合、5x12x5=300 万円分を借り入れすることができるのです。

しかもこの借入は年 1.5%と破格で借りられます。資金繰りが厳しい時や、設備投資等にまとまったお金が必要な時に、強い味方になるはずです。

そして、この小規模事業共済、個人事業主(フリーランス)が加入するには、開業届の控えが必要になるのです。

フリーランスの経営安定にうってつけの小規模事業共済に入るためにも、開業届をしっかり提出しておきたいですね。

失業給付をもってからフリーランスになろうとしている人は要注意

もともと会社員で、勤めている会社を辞めてフリーランスになるというパターンは多いのではないでしょうか。

しかし、このパターンで雇用保険の失業給付はもらうことができません。失業給付は、再就職の意思がある場合にのみ支給されるもので、独立開業となるフリーランスの場合はあてはまらないので要注意です。

そもそも、独立開業と再就職は、イコールではない、ということですね。

再就職手当は、フリーランスでももらうことができる!

一方、雇用保険には再就職手当というものもあります。こちらは以下のような条件が必要ですが、独立開業(フリーランス)でも給付を受けることができます

いくら貰えるかは人によりますが、だいたい 15 万から 20 万円位もらえることが多いようです。こちらのサイトで試算することができます。

  1. 受給手続き後、7 日間の待機期間満了後に就職、または事業を開始した
  2. 就職日の前日までの失業の認定を受けた上で、基本手当の支給残日数が、所定給付日数の 3 分の1以上ある
  3. 離職した前の事業所に再び就職したものでないこと。また、離職した前の事業所と資本・資金・人事・取引面で密接な関わり合いがない事業所に就職した
  4. 受給資格に係る離職理由により給付制限(基本手当が支給されない期間)がある方は、求職申込みをしてから、待機期間満了後 1 カ月の期間内は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって就職したものである
  5. 1 年を超えて勤務することが確実である
  6. 原則として、雇用保険の被保険者になっている
  7. 過去 3 年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けたことがない
  8. 受給資格決定(求職申込み)前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでない

以下、解説です。

1 つ目の待機期間については、注意したほうが良いですね。在職中に開業届を出してしまうと、再就職手当がもらえなくなってしまいます。退職して 7 日間待機した後に提出しましょう。

2 つ目。通常、フリーランスで独立するというなら、基本手当をもらうことができませんから、所定日数のことは関係ありません。

3 つ目も、フリーランスの独立開業なら関係ありません。ただし、元いた会社から出資を受けたりするのはアウトです。

4 つ目も、フリーランスの独立開業なので関係なしです。

5 つ目がちょっと微妙かもしれません。フリーランス始めるのに、1 年で辞めちゃわないか不安な人もいるかもしれませんが、一応開業届の控えをハローワークに提出すると、1 年以上継続してフリーランスやるものと認めてもらえるようです。

6 つ目は、まともな会社なら大丈夫でしょう。

7 つ目は、あなた次第です。過去 3 年以内に再就職手当をもらった人は残念ながら今回はもらえません。

最後 8 つ目、フリーランスは雇用ではないので、これも OK です。

というわけで、結論としては、

  1. フリーランスになるなら失業給付はもらえない。
  2. そのかわり、再就職手当がもらえる。
  3. 在職中に開業届を出してはダメ。
  4. 申請時に、ハローワークへ開業届の控えを提出しよう。
  5. 過去 3 年以内に再就職手当もらった人はもらえません。

というわけで、ここでも開業届は重要な意味を持ちますので、フリーランスになるならやはり開業届は出しておいたほうが良いですね。

まとめ

フリーランスとしてスタートする時に、開業届を提出していないと…

  1. 税金が大幅に安くなる青色申告が受けられない
  2. 税金が大幅に安くなり、退職金代わりになったり、いざというときに借り入れができる小規模事業共済に入れない
  3. 雇用保険の再就職手当がもらえない

という、手元にお金を残すポイントが3つも失われてしまいます。

フリーランスとして安定した資金繰りと経営をしていくなら、開業時に開業届はしっかり出しておきたいです。

既にフリーランスでまだ開業届提出してない、って人は、すぐにでも出しに行ったほうがいいですよ!